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福田 裕平; 荒井 陽一; 比内 浩; 野村 和則; 池田 昭*; 小畑 政道*; 市川 真史*; 高橋 陵太*; 平山 文夫*
no journal, ,
増設多核種除去設備の前処理設備にて発生し、約5か月間高性能容器(HIC)に保管されていた炭酸塩スラリーを、深さ位置を変えて3点(深さ60cm, 100cm, 150cm)採取し、ICP-AESによる元素濃度分析及び放射能分析等の各種分析を行い、炭酸塩スラリーの性状と採取深さ位置の関係を調べた。元素濃度分析の結果、Mg, Ca, Na等が検出されたが、各試料の金属元素組成比に違いは認められず、採取深さに関係なく試料中の固体成分の組成は同一であると推察する。しかし、固体成分の割合は、採取深さ60cmの試料に比べて、100cmと150cmの試料が大きい結果となった。また、Sr-90放射能濃度の結果も同様の傾向となった。スラリー中の粒子が沈降することにより、固体成分の割合が上昇し、その結果、放射能濃度が高くなったと推定される。これらの結果は、スラリー試料のインベントリ評価や、今後の評価の際のスラリー採取位置の検討に役立てられる。